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高断熱とは?断熱材の役割や種類、特徴について詳しくご紹介

高断熱とは、その名の通り熱を遮断する性能が高いことを言います。
よく気密性とセットで「高気密・高断熱」と語られますが、断熱と気密はまったくの別ものです。

ただ、蓋をしたまま火にかける鍋のように、熱に影響されやすい住宅だとどんなに気密性が高くても意味がありません。
逆に、開けっ放しの冷蔵庫のように、断熱性が高くても中の空気が入れ替わってしまうと本来の機能を発揮することができません。

つまり、まったく別ものではありますが、両方がうまく機能してこそ本来の効果を発揮するとも言えるでしょう。

今回は断熱性について詳しくご紹介します。
≫ 気密性の詳しい情報はこちらの記事をご覧ください

断熱性が高いと何が良いの?


気密性の場合、高いことのメリットがある一方で換気をきちんとしなければ問題が起きてしまうことがありました。
しかし、断熱性は高すぎてマイナスになることはありません。

仮に、外の熱を100%遮断できたとすれば、夏の沖縄や冬の北海道でも外の寒暑に関係なく生活できることになります。
それは「温度」というくくりの中では実に快適な環境となるでしょう。

ただ、実際にそれをしようとするのであれば、本当に冷蔵庫のような建物になってしまうことは言うまでもありません。

熱を通しにくい「断熱材」とは?


熱を遮断するのに使用するのが「断熱材」です。
少し専門的な話をすると、熱は伝導や対流、放射など、さまざまなカタチで伝わっていきます。
これを防ぐことで熱を伝わりにくくする役割を持っているのが「断熱材」ということになります。

建築用途では、一般的に伝導率0.1W/(m・k)より小さいものが使用されています。
熱が伝わりやすい鉄は伝導率52W/(m・k)。一般的に温まりにくいとされる水は0.5W/(m・k)、木材が0.14W/(m・k)で空気が0.023W/(m・k)となっています。
断熱材は伝導率の低い物質と気泡をうまく組み合わせることで熱伝導と熱対流の両方を防いでいます。

さまざまな断熱材をご紹介


断熱材は現代の住宅には、なくてはならない存在と言っても過言ではありません。
その方法や使用される素材にもさまざまなものがあるので、少しご紹介しておきます。

繊維系断熱材

繊維系の断熱材は、繊維の隙間に空気を閉じ込めることで熱を遮断する断熱材です。
リサイクルガラスを使った「グラスウール」が最も一般的ですが、他にも石綿やセルロース、植物繊維など、さまざまな素材を使った断熱材が開発されています。

グラスウール
繊維系の中で最もスタンダードな断熱材がグラスウールです。
価格が安いというのが選ばれる理由ですが、ガラス繊維ということもあってシロアリなどの害虫被害が少なく、火災にも強いというメリットがあります。
さらに、断熱性能だけでなく防音効果がある点も魅力のひとつです。

ロックウール
鉄炉スラグ、玄武岩などに石灰などを混合して作られる鉱物繊維です。
700度まで形状を維持できる耐熱性能に加え、撥水性があることで高い吸湿性も持ち合わせています。
さらに、優れた吸音性能もあるため空港などでも利用されている断熱材です。
価格はグラスウールより少し高めです。

セルロースファイバー
古紙を再利用した繊維セルソースファイバーは、結露対策に有用な木質系繊維です。
ホウ酸を添加しているため燃えにくく、防虫作用や撥水性があり、カビが発生しないというメリットがあります。
さらに、水蒸気を透過するため壁内結露が発生しないほか、優れた防音効果も持ち合わせています。
多くのメリットがありますが、価格はやや高め。重量が重いなどのデメリットもあります。

発泡プラスチック系断熱材

プラスチックを発砲させ、こまかい気泡を発生させて空気を閉じ込める断熱材です。
高性能のものになると気泡の中により断熱性の高いガスを閉じ込めるものもあります。

押出発泡ポリスチレン(XPS)
ポリスチレンを連続して発砲させた断熱材です。
水や湿気に強く、安全性にも優れているため、半世紀にわたって日本の熱環境をリードしてきた断熱材です。

ビーズ法ポリスチレン(EPS)
粒上のポリスチレンを金型に入れて発砲させる断熱材です。
水に強く、軽くて丈夫。施工もしやすく比較的安価というメリットから、広い範囲で活用されています。

硬化ウレタンフォーム(PUF)
フロンガスなどの発泡剤を加えて作った断熱材です。
重点式や板状など、いくつか種類があり、高い断熱性に加え、透湿性や耐久性にも優れています。
少し高価ですが、高い断熱性と省エネ効果を発揮すると言われています。

ポリエチレンフォーム(PEF)
ポリエチレン樹脂を発砲させた断熱材です。
断熱性だけでなく放水性も兼ね備えていて環境にも優しいことに加え、柔軟性が高く、加工しやすい点も特徴のひとつ。
柔軟でクッション性も高いため、住宅だけでなく一般的な用途でも用いられることが多くあります。

フェノールフォーム(PF)
フェノール樹脂に硬化剤や発泡剤などを加えてボード状にした断熱材です。
フェノール樹脂は非常に断熱性が高く、鍋やフライパンの取っ手にも使われている樹脂。
熱に強く、万が一の火災の際にも有毒ガスがほとんど発生しないというメリットがあります。

天然素材系断熱材

無添加の自然素材を利用した断熱材です。
環境に優しいためおすすめしたい素材ですが、非常に高価です。

炭化コルク
コルク樫の表皮を使った断熱材です。
コルク自身のヤニで固形化するため接着剤を使用する必要がありません。
ワインボトルの蓋が非常に優れていることを考えるとその性能が高いことは想像に難くありませんよね。
断熱性、防音性、調湿性、耐腐食性、防虫性、すべてに優れたエコ素材と言えます。

羊毛
可燃性の繊維に比べると耐熱性が高く、調湿性に優れた断熱材です。
断熱材としては特筆して性能が優れているわけではない上、非常に高価であるため用いられるケースは稀です。
他の断熱材にはない特徴として、生活臭を抑える効果があり、家の中を優しい空気で包んでくれる天然素材ならではの魅力を持ち合わせています。

好みに合わせて素材をチョイス

いかがでしたか?
高断熱と言っても断熱材ひとつ取ってもさまざまな特徴があり、好みによっても活用法が異なります。
どんなマイホームにしたいかも考えながら、チョイスしていきましょう。

一つ言えるのはどんなに性能の高い断熱材を使用しても悪い施工では断熱性能は発揮されないということ。
施工者の知識や施工精度によって大きく変わってしまいます。

それぞれの断熱材の特徴についてさらに詳しく知りたいという方はぜひ直接ご相談にいらしてください。

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