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漆喰ってなに?「呼吸する壁」のメリットやデメリットをご紹介

マイホームを考えている方なら、素材選びで「漆喰」という言葉を耳にしたことがあるはず。
ただ、具体的にどんなものなのか、何が良いのか、デメリットはあるのかなど、細かいところはなかなか分かりませんよね。

自然素材の良いものだということは分かるけれど
「でも、お高いんでしょ?」
「今風の家には合わないのでは?」
と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、漆喰がどんなものなのか、使うことでメリットやデメリットがあるのかを詳しくご紹介します。

漆喰とは?

漆喰を使った建物が並ぶエーゲ海の街並み
石灰に砂、海藻のり、すさなどを混合し、水で練った日本特有の塗壁材です。
お寺や城、蔵などに使われている白い壁は、すべて漆喰が使われています。

では、漆喰は日本固有のものかというと、実はそうではありません。
世界を見れば、日本以上に漆喰を内外装として使用していることがわかります。
例えば、ハネムーナーに人気のサントリーニ島をはじめ、エーゲ海に面した白塗りの家の街並みは青と白のコントラストと共に紹介される絶景ポイントのひとつ。
この白壁の街並みを作っているものこそが漆喰です。
他にも、アルベロベッロの街並みは石積みの三角屋根ばかりが目を引きますが、これを支える白壁の家にも漆喰が使われています。

このように、ヨーロッパにおいても、壁をつくる建材として、古くから漆喰が使われてきていることがわかります。

日本とヨーロッパの漆喰の違い


日本の建物は、柱と梁を組み合わせて強度を出しているため、壁に使う漆喰にはあまり多くの砂を混ぜず、きめ細やかな美しい表面に仕上げるのが一般的です。
対して、ヨーロッパではレンガや石を組み合わせて作る家が主流で、漆喰にはこの壁が崩れないように支える役割も含まれています。
そのため、漆喰に砂を混ぜていて、強度が上がる分仕上がりのきめ細やかさはなく、表面の砂が剥がれやすいという特徴も持っています。

ただし、最近ではこの粗めの漆喰をうまく使った表面仕上げもあり、好みによっても分かれています。

漆喰のメリット


漆喰には、さまざまなメリットがあります。
それは、どれも化学物質を使った壁材にはないものばかり。

  • 呼吸することによって調湿効果がある
  • 耐火性に優れていて火災に強い
  • 耐久力があり、長い目で見るとコスパが安い

呼吸することによって調湿効果がある

日本とヨーロッパ、まったく気候が異なるのに、同じように漆喰を使われているのには、実は見た目以外にも理由があります。
それは「壁が呼吸する」ということ。

漆喰は表面上は滑らかに仕上がっていますが、目ではわかりにくい小さな孔(多孔質構造)が無数に空いています。
この孔は湿度の高い時は余分な水分を吸い取り、逆に低くなると水分を放出するという湿度調整の性能を持っています。
実際にその効果を理解して使っていたかどうかはわかりませんが、梅雨の時期をはじめ、湿度の高い日本の家屋では湿度を調整してくれる漆喰が重宝されるのも当然と言えます。
一方、湿度が低く、乾燥している地域の多いヨーロッパでも、水分を放出してくれる漆喰はありがたい存在。

その効果から漆喰は「呼吸する壁」とも呼ばれ、昔からまったく気候の異なる日本とヨーロッパで、正反対の用途によって愛され続けているのです。

耐火性に優れていて火災に強い

漆喰は原材料が砂や石灰であるため、当然火がつきません。
このことから、建築基準法でも不燃材料として認められています。

例えば、もし台所で火が出たとしても、壁をすべて漆喰で仕上げていれば、隣の部屋や二階に火が燃え移るのにも時間がかかるため、早めの消化活動が可能となります。
さらに、ビニールクロスなどの化学物質を使用された壁は、燃えると有毒ガスを排出します。一方で、漆喰は仮に火がついたとしても燃えて有毒ガスを排出する可能性は極めて少ないと言えます。

耐久力があり、長い目で見るとコスパが安い

お城や蔵など、漆喰でできた建物の「壁の塗り替え」は、あまり聞きません。
あっても壁を磨いて汚れを落としたり、ひび割れを修復したりする程度で、サイティングの壁などのように、全面張り替えといったことはまずありません。

では、実際にどれくらいの耐久性があるのかと疑問に思う方もいるかもしれませんが、少なくとも100年や200年のものではありません。
なぜなら、飛鳥時代に建てられ、現存する日本最古の建築としても知られている法隆寺の五重の塔にも漆喰が使われているからです。
ここからも、大切に使えば少なくとも1400年は壊れない耐久力を持っていることがわかります。

10年〜30年程度で張り替えが必要となる壁材は、その都度まとまったお金の支払いが発生します。
それがなくなるという意味では、漆喰は非常に優秀な壁材と言えるでしょう。

漆喰のデメリット


一方、当然ですが漆喰にはデメリットもあります。

  • ひび割れが起きる可能性がある
  • 素材自体はけっこう高価
  • 乾くまでに時間がかかる

ひび割れが起きる可能性がある

割れやすいというのは、漆喰の最も大きな弱点でもあります。
地震などの強い衝撃で割れてしまうのは、漆喰に限ったことではありませんが、それ以外にも少しずつダメージ(乾燥・収縮)を蓄積させ、最終的にひび割れてしまうことが多くあります。
とはいえ、それによって壁が倒壊したりするものでもなく、手の届く範囲であれば自分で補修も簡単にできるので、あくまでも好き嫌いの問題と言えます。

素材自体はけっこう高価

長い目で見るとリーズナブルとは言え、最初にかかるお金はサイティングなどの化学物質の壁材に比べて割高。
土地を買って、家を建ててというかなり物入りな時期にさらにプラスの出費は痛いという方も少なくないでしょう。

乾くまでに時間がかかる

漆喰は自然素材であるため、塗ったら乾くまでにしばらく時間がかかります。
その分、工期も長くなってしまう可能性があります。
かといって、すぐに乾くように接着剤を使用してしまうと化学物質を使ったデメリットも出てくるので、何を取って何を捨てるかは最終的には好みになってきます。

漆喰のまとめ

いかがでしたか?
呼吸する壁とも言われ、昔から重宝されている壁材、漆喰。
紹介した内容以外にも、吸音効果があるため、防音壁として利用できたり、アルカリ性の自然素材なので殺菌効果など人体にプラス効果があったりと細かい部分でのプラスはたくさんあります。
また、人によっては漆喰のにおいが気になるといったデメリットもあるようです。
漆喰だけでなく、それぞれの壁材の特徴を知りつつ、自分に合った素材を見つけてください。

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